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不眠症と睡眠の質を高める鍼治療

2020/03/16

不眠症とは睡眠の時間、深度、経過に満足感を得られない状態の事です。一般的には睡眠時間が6時間以下で、朝起きた時に睡眠の不足感が強く、身体的、精神的、社会的に支障をきたすことをいいます。

不眠症の種類はいくつかに分類することができます。
①一過性(状況性)不眠症:急性ストレスやショックによる葛藤や不慣れな環境によって誘発されるもの

②持続性不眠症:慢性的に身体化した緊張や不安によって睡眠障害を生じるもの

③症候性不眠症:各種の疾患に伴う睡眠障害で極めて広範にわたってくるもの。
特に重要なものは、精神疾患に伴う不眠で躁うつに。うつ状態には睡眠障害が重要な症状としてあらわれる。

さらに不眠症の形態も分けることができます。

・就眠障害(入眠障害):床に入ってから容易に眠りにつくことができず、ひどい時は一晩中一睡もできないことがある。
神経質な人に代表されるもので睡眠に対する恐怖や過度な期待を持っていることが多い。

・熟眠障害(中間覚醒):眠りが浅く、わずかな音でも目覚め、一夜のうちに何回でも目覚めるものをいう。
睡眠の持続が悪く何回もトイレに行きたくなってしまうなど。
脳器質障害、うつ病の人に多く、熟眠障害は老年の不眠症に多い。

・早期覚醒:早朝に目が覚めて眠れないもので眠りたいと思いつつも眠ることができないもの。

鍼治療で効果を期待できるのは一過性(状況性)不眠症持続性不眠症です。特に一過性には最適です。

身体に鍼を打つことで緊張してしまった筋肉は緩まり、血流も改善されます。
鍼の効果はそれだけでなく、不眠症を引き起こす原因のひとつでもある乱れた自律神経の調整や機能を向上させることができます。
また痛み、痒み、耳鳴りなど他の疾患に伴う睡眠障害の様々な原因を緩和することも可能なので心身共にリラックスすることができ、
結果として睡眠の質を上げることにつながるのです。

睡眠導入剤などは確かに効果も早くて楽かと思いますが、副作用の心配もあるもの。
薬を摂取し続けると身体はその薬に慣れてしまい、次第に効果が薄れていきます。
どんどん強い薬に変えた結果、内臓に大きな負担をかけてしまったり、副作用の症状を抑えるためにまた違う薬を飲んだりと、悪循環に陥ってしまうことも。

ですが、鍼は副作用の心配はございません。
鍼の先には薬などついていないからです。

鍼を打つとその刺激に身体が反応して人間が持っている自然治癒力が高まります。その刺激が身体にとって薬になるのです。

睡眠不足の状態が続くことで体調を崩してしまい、さらに症状が悪化してしまう前に早めの対策をしていくことが肝心です。

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