女性 60代 主婦
症状:左股関節と坐骨の痛み
現病歴
今まで病気らしい病気をしたこともなく病院にかかることもほとんどなく過ごしてきたが、最近リモートワークになり、PC作業が増え長時間座り続けているせいか、左股関節が動作のたびに痛みを伴う。犬を飼い始めて散歩時に抱っこすることが負担になっている様子。
動作に伴う左股関節の痛みが酷くなってきたこと、また坐骨あたりに痛みが出現してきたため、症状緩和のため鍼治療を受けようと思い来院された。
鑑別診断
下肢内側の筋肉に力がない。左股関節、左臀部周りの筋肉の硬結が強く、腰部にも筋緊張があり、左下肢に負担をかけていたことがうかがえる。
年齢にも伴う筋力低下と内臓を引き上げる力も落ちてくるので、下垂しやすい状態になっていて、下垂に伴い股関節にも負担がかかっていることが影響している。
治療法
初回は蕁麻疹が出ていることもあり、心身の疲労回復のための治療、中枢神経と脳内ホルモンのバランス調整の治療もあわせて行う。
リモートワークにより筋緊張の強い頚部や背部を鍼とマッサージ整体で緩め、腰部から骨盤部の血液循環も促す治療を行う。
坐骨神経ラインの痛みも出現しているので、股関節周りだけでなく下腿部 胆経ラインにマッサージ整体を加え、アキレス腱部もしっかり揉みほぐす。
治療後、股関節に違和感は残るものの痛みは消失。
2回目の鍼治療も腰部・臀部周り、骨盤部の血行促進を促す。
股関節の痛みに伴う膝関節の屈曲がやや困難な状態であったが、治療後は屈曲ができるまでに改善。
テレワークによる慢性的な首肩こりはは時間を要するので、股関節炎と内臓下垂の治療を含めて治療を継続中。