右の耳が痛いなと思った3月初旬、
右顔面部に帯状疱疹(ヘルペス)を発症し、2日後から入院。
一週間の入院を経て退院された直後、帯状疱疹後の神経痛が完治していない中、今度は顔面神経麻痺(ベル麻痺)を発症された患者さん。
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【来院患者】85歳・女性
【症状】帯状疱疹の神経痛、右顔面神経麻痺(ベル麻痺)
右目瞬きができない、口元と頬周りが動かない
【発症時期】2021年3月10日 帯状疱疹発症/3月22日 顔面神経麻痺発症
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病院で顔面神経麻痺と診断されるも高齢なこともあり、通常ではステロイド投与となるところ、医師の判断でステロイドは使用せずビタミン剤の投与となったそうです。
右側全体の顔の動きが悪い状態に加えてマスク着用の毎日で、右側のフェイスライン、耳から口の周りに疼痛で夜も眠れない。
動きの悪さと舌が痺れるような感覚が常にあるため、食事がとりにくく、さらには便秘も続いていて、顔面神経麻痺の症状も心配だが、それ以上に何をするにも意欲がない状態、気分の落ち込みを心配された娘さんからドクター・リウ鍼灸院 西新橋院に相談のお電話がありました。
「もうね85歳という高齢なんだけど、少しでも改善の望みがあるならと思って電話しました。」
私ではどうすることもできなくて、でもなんとかしてあげたくて
顔面神経麻痺治療で鍼灸院を探していたところ、治療するならここしかないと思って電話したそうです。
最初のお電話では、帯状疱疹から顔面神経麻痺発症に至った経緯・症状を伺って、私たちドクター・リウ・メソッドの治療について、薬と鍼治療の作用の違いを説明し、治したいという気持ちがあればお電話いただいた今、顔面神経麻痺は早期治療の開始が早期改善のカギになること、年齢に関係なく改善することも合わせてお伝えしました。
それから一週間後、「コロナ禍だけど、伺います」とお電話があり、予約日に熱海から新幹線で来院。
聞けば、自宅療養されていたご主人がお亡くなりになられたショックと、元気に看病していたのだけど、それまでの疲労が一気に体に襲ってきたのかもしれないと仰っていました。
目の前のことに一生懸命動いているときは多少の疲れもなんとか乗り切って動いているものですが、急に起きたことには時に心も体も追いつかなくなることはあって、悲鳴をあげていた体の声が症状として表れたのでしょう。
帯状疱疹ウイルスの感染によって炎症を引き起こしていたこともあり、炎症を抑え免疫力を高めるためのお灸(右顔面部・肩部)のあとに鍼施術を
私たちドクター・リウ・メソッドの鍼治療は電気刺激を使いませんので、鍼の刺激は麻痺の状態を診ながら一か所一か所に必要な刺激量を手先で調節していきます。
1回目の鍼灸治療で瞼の重たさが改善し「先生の顔がよく見える。楽になった。来て良かった。」とお話ししてくださり、3回目の鍼灸治療後には、目の下や鼻の横の筋肉、頬の動きにも変化が見られるようになりました。
最初の4回は週に2回の治療でしたので、来院されるのも体力勝負で大変だったはず。
6回目の治療後には帯状疱疹後の残存していた舌の痺れや頬の疼痛も消失し、顔面神経麻痺もほぼ完治。
以前のように美容院に行こうという意欲、そして毎日の生活に笑顔が戻り、お母様86歳のお誕生日を家族で迎えたことを話してくださいました。
85歳で顔面神経麻痺を発症されても、早期に治療をすれば年齢に関係なく改善します。
諦めずにご相談ください。