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不眠症:不眠症/鍼灸治療レポート4

女性 50代 主婦
症状:不眠、動悸

現病歴

普段は腰痛や肩こりで来院される患者さんだが、今回は不眠での来院。以前から寝つきが良いほうではないが、来院される1週間前から睡眠導入剤を飲んでも朝まで眠れない。
眠ろうとすると動悸やのぼせが強くなり全然眠れない。眠れないのでベッドに入るのがストレスになっているため、体のバランスを整えたいと来院された。
その他の所見は、更年期の症状の予防のため普段から漢方を飲んでいる。普段、ホットフラッシュやめまいなどの症状はない。

鑑別診断

年齢的にもホルモン値的にみても東洋医学での腎の機能が下がってきていると考えられる。
それにより陰陽のバランスがくずれて、陰(身体を休ませたり、冷やしたりする力)が弱まり、陽(身体を活動させたり、温める力)を抑えきれない状態になり、不眠や動悸などの症状が出てきたと考えられる。
※現代的に考えると、自律神経の交感神経(戦う時のスイッチ)が陽、副交感神経(リラックスする時のスイッチ)が陰と考えると分かりやすいです

治療法

頚肩こりもあるので、頚部から肩部を鍼とマッサージでほぐしつつ、風池(ふうち)、百会(ひゃくえ)、印堂(いんどう)などの安神作用のあるツボ、陰の力を強めるために太溪(たいけい)や三陰交(さんいんこう)といったツボ、陽の力を抑えるための太衝(たいしょう)や神門(しんもん)などのツボに刺鍼した。
週に1回の治療を提案。
1回目の治療では施術当日は眠れたが、その後は眠れなかった。
2回目以後は睡眠導入剤を飲めば眠れるようになり、動悸やのぼせもなくなる。
それ以後は睡眠導入剤を飲む量が2錠から1錠、半錠と減っていき経過良好で治療を継続しいている。

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