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ぎっくり腰:ぎっくり腰/鍼灸治療レポート10

男性 40代 会社員
症状:ぎっくり腰
発症時期:2021年4月

現病歴

コロナ禍で運動不足になって体重が増えてしまい健康面に不安を感じ始めたので、ジムに通い始めた。
もともとトレーニングを行っていたので筋力には自信があったが、50~60㎏の負荷でスクワットをしたところ背中から腰の筋肉がピキッっとした感じがあり、直ぐにトレーニングを中断。
痛みは当日よりも翌日の朝の方が強く、歩けないほどになり、2週間経っても痛みは変わらず仕事にも支障をきたすため、早く痛みをとりたいとハリアップカレッタ汐留院に来院された。
仕事はデスクワークだが、痛みで長時間座っていることが耐えられず、靴下を履く動作ができずにいる。

鑑別診断

靴下を履く動作や膝を伸ばした状態で物を拾おうとすると背中から腰にかけて痛みが走り、仰向けで寝て足を持ち上げたときにハムストリングスの硬さがあり、若干腰への痛みも出現する。
臀部や足に痺れはないため、今回は筋筋膜性の急性腰痛と判断した。

治療法

1回目の鍼治療では刺激に敏感になっていることもあり鍼での刺激を抑えて行い、筋緊張が高まっている箇所を緩めながら、血行を促した。
伏臥位で頚部から下肢にかけて全身マッサージを行い、完骨(かんこつ)・上大椎(かみだいつい)・背部とアキレス腱に刺鍼し、志室(ししつ)に置鍼を行った。全身の緊張を緩めることで、局所(腰痛)の痛みを和らげた。痛みの悪化の恐れがあるため、長時間の伏臥位は避け15分程度に収めた。側臥位で肩甲骨周りの筋肉を緩めることで背部全体の筋緊張を取り除いた。
その後一度座ってもらい、筋肉を日常的に動かせるように腰部の整体、抵抗運動を行った。
治療後、完治とまではいかないが痛みは10→4に軽減し、靴下を履く動作が術前よりスムーズに行えるようになった。

2回目の治療では前回の治療から3日後に来院。
痛みは少しに戻りつつあるが、靴下を履く動作は筋肉が緩み楽に行えるようになった。前回治療したツボに合わせて下肢の緊張を取り除くことで体幹と骨盤と下肢の連動性を高めた。
その結果、日常生活には支障がきたさない程度までには回復し、現在はメンテナンスのため月に一度来院されている。

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