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寝違え:寝違え/鍼灸治療レポート8

男性 30代 会社員
症状:寝違え
発症時期:2021年6月

既往歴

以前、頚椎椎間板ヘルニアと診断されたことがあるが、時期ははっきりと覚えていない。

現病歴

受診当日の朝起きたところ、首の痛みを感じた。とくに右側が痛く、上を向いたり下を向いたりする動きではあまり痛くないが、左右に回旋させると痛みが強く出る。
職場がハリアップ丸ビル院の近くなので昼休みの時間を利用して来院された。
また、2ヶ月前にぎっくり腰になってから身体全体の調子が悪く、それも影響してか右膝の痛みもあり、ランニングをしているが15分くらいでずしっと重く痛みが出てくる。

鑑別診断

腕や手に痺れが出ていないこと、上下の動きはできること、首筋から肩甲骨内縁にかけてのライン状の硬結があることから頚椎椎間板ヘルニアや頚肩腕症候群ではなく、筋・筋膜性の寝違えと判断した。

治療法

まずは伏臥位でのマッサージを行い、頚部から肩甲骨内縁にかけての筋肉の状態の確認。身体全体の調子が悪いので、背中から腰部、下肢においても状態の確認と共にマッサージを行った。
やはりぎっくり腰で痛めた部位や右大腿後面(ハムストリング)スから膝裏、ふくらはぎ周りもかなり緊張が強かった。身体のバランスを整えなくてはまたすぐに寝違えの症状が出ることを説明し、鍼の施術に移行。
鍼は天柱(てんちゅう)・風池(ふうち)・完骨(かんこつ)・上大椎(かみだいつい)・膏肓(こうこう)に単刺。
また、飛揚(ひよう)・委中(いちゅう)・委陽(いよう)・殷門(いんもん)・志室(ししつ)にも単刺し、その後上大椎に置鍼を5分ほど行った。
この時点で痛みや可動域が7割ほど改善。
側臥位になり、再度、頚部の硬結を単刺で刺激し、再び上大椎で5分程置鍼。置鍼後、状態を確認したところ痛みはほぼ消失し、可動域も回復した。

日常生活の中で首や肩、背中の緊張が原因になることが多いので、首肩周りを定期的に動かすこと、また自宅でできる肩甲骨のストレッチや運動を指導。
首元が冷えないよう時間があるときはお風呂に浸かること、時間がない時はシャワーを長めにあてることも指導した。

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