女性 30代 専業主婦
症状:寝違え
発症時期:2021年5月
現病歴
来院される前日の夜、夜中に寝ていて途中で起きた際に右頚部に痛みを感じた。その当時と比べて来院時も痛みは変わらない。
専業主婦としてお子さんの世話が中心で、よく抱っこをし夜も一緒に寝ているため途中で起きることが多い。
もともと胃腸が弱く、睡眠不足もあり疲れている。今まで頚椎椎間板ヘルニアの既往もなく、今回このような痛みは初めて。早く痛みをとりたいと自宅近くのハリアップへ来院された。
鑑別診断
右頚部の僧帽筋ラインに圧痛と熱感、頚部の前屈、伸展、左右回旋・側屈動作で痛みとつまり感がある。腕にかけての痺れや痛みはなく、関節付近には問題ないと考えた。
姿勢が猫背で気味で、後頭下筋、僧帽筋、肩甲挙筋、菱形筋の筋緊張が顕著で急に動かしたことによる筋膜性の痛み、寝違えと考えた。
治療法
患部の鎮痛を抑えるため、周辺の筋肉を緩め可動域を改善させる。
鍼は天柱(てんちゅう)、風池(ふうち)、頚部阿是穴、上大椎(かみだいつい)、肩井(けんせい)、大椎(だいつい)、脊際部、膏肓(こうこう)に刺鍼を。
また、腰部に少し張りがあったため志室(ししつ)に刺鍼し、そのあとに抵抗運動と内臓疲労に対して腹部のマッサージをした。
最後に睡眠不足に対して頭部の指圧マッサージをして治療終了。
治療後、まだ痛みは残存しているが、頚部の伸展、左右回旋・側屈動作の動きがしやすくなり、つまり感も軽減。
炎症が続く2~3日は入浴は軽いシャワーですませること、冷シップを貼るように指導、2日後の来院を指導した。