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股関節炎:股関節炎/鍼灸治療レポート8

女性 50代 主婦
症状:変形性股関節症、右股関節の痛み

既往歴

幼少期から股関節形成不全

現病歴

仕事の営業で歩くことが多かった20代前半から右股関節に歩くと痛みがでるようになった。強く踏み込んだり、ひねったり、長時間座ったりした後に歩き出すと特に痛みが増悪傾向にある。
ひどい時にはかがんで靴下を履けなかったり、爪を切ったりするのが苦痛ととのこと。
楽しみはゴルフで月に2回行っているが、途中で痛くて断念することもあるそう。

鑑別診断

22歳のころにX線にて股関節に変形が認められた。腰椎椎間板ヘルニアなどは認められなかったため除外。
先天性股関節脱臼などの既往歴はなく、臼蓋形成不全によって股関節に負担がかかりやすく、使い過ぎによって関節軟骨が摩耗して痛みが出ており、そこから骨盤帯の過緊張に繋がっている。

治療法

骨盤帯の過緊張を取るため、腰部から下腿にかけてマッサージ整体をした後に仙骨部分と臀部、足のツボである次髎(じりょう)、中髎(ちゅうりょう)、環跳(かんちょう)、風市(ふうし)、足三里(あしさんり)に刺鍼。冷えの症状もあるため、三陰交(さんいんこう)と血海(けっかい)にも刺鍼した。
その後ストレッチ整体をして初回の鍼治療は終了。痛みは半分ほどに軽減したものの、次回来院時には8割程度に戻ってしまっていた。
2回目の鍼治療は前回の施術にお灸も併用したところ、3回目の治療時までに痛みが戻ることはなく、5割程度におさまった。
定期的に治療を継続していくと痛みは2割程度まで減少し、ゴルフ時の痛みや長時間の歩行での痛みの程度や頻度は落ち着いてきた。現在は鍼治療と臀部の筋力強化を行いながら、痛みのコントロールに努めている。

生活指導

体幹、臀部、股関節周りの筋力低下がみられたので、筋力トレーニングを指導。
ストレッチポールやヨガなどで柔軟性を維持することも忘れずに行ってもらっている。

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