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頚椎症:頚椎症/鍼灸治療レポート17

男性 40代 会社員
症状:左腕から指の痺れ

現病歴

来院の1ヶ月前から左腕から指まで痺れを感じ始め、2日前から痺れをより強く感じるようになった。10時間ほどデスクワークをしており、疲れてくると症状が出現し、入浴時に症状は軽減するも寝る前には症状が元に戻る。
主にデスクワークでパソコン作業をしているため、指が痺れていると仕事に集中できないため、仕事が忙しい時期であるとのことで、少しでも早く痺れを改善して仕事に集中したいと、ハリアップに来院された。

鑑別診断

ジャクソンテスト(首を後ろにそらす運動)、スパーリングテスト左後側屈時に左腕外側から左母指、人差し指に痺れを再現。(右側屈時は痺れなし)。
モーレーテストで左前斜角筋圧迫時に左腕外側に痺れが再現した。
胸郭出口症候群の確認のため、エデンテスト、ライトテスト、アドソンテストを行い、陰性を確認。
姿勢は猫背、巻き肩。
これらのことから、頚椎によって第6頚椎神経根の圧迫による母指、人差し指の痺れと前斜角筋の腕神経叢圧迫による上腕部の痺れの併発と判断した。
症状は上腕部の外側、前腕部の母指側、母指、人差し指に痺れがある。

治療法

伏臥位にて頚部神経根圧迫緩和のため、天柱(てんちゅう)、風池(ふうち)、瘂門(あもん)、大椎(だいつい)に単刺をした後、姿勢改善のため肩甲骨内縁の菱形筋に単刺し、第6頚椎の骨の際に置鍼した。
状態を確認してもらうと、指の痺れは軽減。上腕部の痺れは残存。
頚椎の神経圧迫緩和のために頚部抵抗運動による整体。整体後、症状を確認したところ、指の症状はほぼ消失した。
次に側臥位にて、前斜角筋のマッサージ、胸鎖乳突筋後縁部に単刺をした後、肩骨周辺の筋緊張緩和のための大胸筋のストレッチを行い、姿勢改善を行った。
上腕部の痺れは改善。この時ジャクソンテストを行うと症状改善していた。来院時が10割とすると2-3割の痺れに減少したことを共有。
最後に仰臥位で後頚部、側頚部のマッサージを行った。
施術後、症状が再現されたテストを実施し、痺れはほぼ消失した。

生活指導

日頃のデスクワーク中の猫背や巻肩により姿勢が悪くなってくることで症状が出現していることを伝え、大胸筋のストレッチ、頚部のフェイスタオルを使った運動を指導した。
お風呂上がりに行ってもらうように伝えた。大胸筋のストレッチは簡単にできそうで、気持ちもいいから続けようと話された。

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