女性 30代 接客業
症状:寝違え
現病歴
来院される当日の朝、起床時に左の首から肩甲骨内側にかけて痛みが走り、来院時も痛みが強い状態。
前日に久々にジムで上半身を中心にトレーニングし、その際に背中には強い張りを感じていた。
先週には食事中にアナフィラキシーショックを起こし、今もお腹の違和感があり、時折吐き気もある状態とコンディションが安定しない状態。
週末に旅行に行く予定なので、なんとか改善したくインターネット検索してハリアップに来院された。
鑑別診断
ジムでのトレーニング、アナフィラキシーショックにより内臓体制反射が起こり筋肉に負担が生じ、主に肩甲骨内縁に炎症が起きている状態。
主に頚部背屈での可動域制限が顕著で、肩甲骨内縁に縦長のしこりのように筋肉が硬直していたため、診断は寝違えと判断した。
治療法
患部の炎症に加え、姿勢の癖も顕著で左右で骨盤の高さも違いがあり、お腹の張りもかなり強く胸郭を圧迫している状態を確認。
まずは痛みで強張った部位である頚部、背部の筋肉をほぐすために張りが顕著な部分への切皮程度の単刺、委中(いちゅう)の反射反応を利用した指圧を実施。
次に姿勢の癖からくるバランス不良解消を目的とした、骨盤付近の硬結に対する単刺を実施。この時点で可動域が4割ほど改善した。
次に内臓に対するアプローチで腹部マッサージ、足三里(あしさんり)、手三里(てさんり)、への刺鍼を実施し、お腹の張りを改善したところ、段階で6割ほど症状の改善を実感され、炎症が出た当日だったため、この日の治療は終了。
週末までに1日おきで3回実施すれことで、痛み・可動域はほぼ改善するとお伝えし、治療回数券を購入。
その後、お伝えした上記間隔で強度を変えながら治療を実施したところ、ほぼ不調は感じなくなり、予定していた旅行にも大きな問題なく行くことができた。
現在もも2週に一度のペースで治療を行い、痛みがぶり返すことなどはなく、良い状態をキープできている。
生活指導
筋肉に違和感を感じたときのトレーニング後のアイシング、内臓からの影響も筋肉に影響を及ぼすことを理解していただき、負荷のかかる暴飲暴食はしないように指導。
痛みが消失しても姿勢の癖はすぐに改善できないケースもあるので、継続した鍼治療のメリットをお伝えした。