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どうしてなるの?寝違え

2020/06/11

朝起きると首が、背中が痛い。
どの方向に動かしても痛いので、うがいや洗顔、着替えにすら難儀する……これは典型的な寝違えの症状です。
痛みの範囲は首筋から肩甲骨まで及び、人によっては何日にもわたって症状が続きます。また、最初は気にならない程度の痛みだったものが、様子を見ているうちにだんだん悪化していくこともあります。

寝違えの原因は、ほとんどの場合が筋肉のキズ。そして筋肉にキズがついてしまう原因は、慢性的な首・肩のコリにあります。
首や肩の筋肉は、頭を支えるためにただでさえ血行不良を起こしやすい筋肉です。これにデスクワークやスマートホンの使用など首・肩・目を酷使する習慣が重なると、筋肉はどんどん固まってしまいます。
固まってしまった筋肉は急激な動きに弱く、急に大きく動かす、急に力を入れるなどすると簡単に傷がついてしまいます。大概の方は、昼間のうちにそんな動きを求められることはまれでしょう。では、眠っている間は?

個人差はありますが、人間は眠っているとき無意識のうちに寝返りを打っています。寝返り自体は就寝中の血行不良を防いでくれる良いものです。しかしこのとき筋肉が冷えや疲れのために完全に固まっていたりするとこの動きについていけず、痛めてしまうことがあります。

要するに、日々の生活習慣で固くなった筋肉がある日突然ささいなきっかけで限界点を越えて、糸が切れるように発症してしまう、それが寝違えです。場所は違いますが、ぎっくり腰も似たようなメカニズムで起こります。

予防するには、とにかく普段から首や肩の血行を良くしておくこと。仕事の合間に軽いストレッチや運動をはさんだり、モニターから目を離して頭をマッサージする時間を作ったりして、首から上の血流を良好に保ちましょう。
もし発症してしまったら、まずは安静に。痛い角度へ無理に首を傾けたり、むやみにマッサージしたりすると悪化する可能性があります。また、長い間うつむいているのもできれば避けたい行為のひとつ。パソコンやスマートホンを見るためにうつむくような姿勢は、一見安静にしているようで実は寝違えで痛めやすい筋肉をもっとも酷使してしまう姿勢です。お仕事などでこうした姿勢を取らざるを得ない方は、定期的に顔を上げて首を休ませる時間を取りましょう。
そして、頻繁に寝違えを繰り返している方や、日ごろから強い肩・首のコリを感じていた方はなるべく早く鍼灸院へお越しください。そうした方の寝違えは、日を追うごとに悪化する傾向があります。
寝違えは、どれだけ早く手を打つかが早期改善につながります。「昨日より悪いな」と少しでも思ったら、なるべく早めの治療を。

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