頭痛にめまい、仕事ができないくらいの不調
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【来院患者】40代・女性/会社員
【症状】頭痛・めまい・耳鳴り・月経不順
【発症時期】2023年1月
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疲れが溜まって肩こりが頭痛に変わり、痛みを頻繁に感じるようになって初めてハリアップに来院。
ここ最近、仕事の疲れがなかなかとれず、頻発している耳鳴りに月経不順、体調の変化が2~3ヶ月続いたため改善したいと来院されました。
今までは頭痛で辛くなる前に体のケアをしたいと、整体やストレッチ、ヨガに取組んでいたそうですが、頭痛の場所を確認後すぐにでも体を横にしたい状態で、そうとうな疲労が蓄積している状態でした。
これまでと異なる身体の状態や耳鳴りの頻度、日常生活に変化がなかったか、施術前に確認します。
夕方以降、寝る時間帯になると感じる耳鳴りのせいか、睡眠は5~6時間。寝たような寝てないような状態が続いていた様子。
疲労感と疲労に伴う症状が首こり・肩こりとして出ていること。また、首肩のコリや頭部に感じる痛みの原因が腰にかかった負担、ストトレスによる脊際の筋緊張により発生していると考えられたので、うつ伏せの治療から開始。
頭痛の元となっているコリの場所、耳鳴りの元となっているコリの場所を患者にも自覚してもらい、鍼の打つ場所を説明していきます。
また、比較的深部にあるコリにアプローチする必要があるため、鍼の刺激量についてもあわせて説明し、触診しながら、頭痛と耳鳴り、月経不順の根本原因を読み取っていきます。
人がストレスと感じる要因はさまざま
一度に全て取り除くことは難しいですから、患者本人が気付いていない身体の状態を分かりやすく伝えていきます。
原因が明確な場合もありますが、鍼治療を受けられる患者さんの場合、患者本人が自覚してない場所に原因が潜んでいるケースが多くあります。
きっと身体にはSOSのサインがあったと思われますが「このくらいなんてことない、もう少し頑張れる。大丈夫。」と見逃して、頑張りすぎてしまうのかもしれません。
このケースも患者さん本人が自覚してない足先、股関節周りの冷えが顕著。
「腰は特に」と、こちらも自覚症状がないものの、骨盤周りの筋肉の緊張感も冷えの原因であり、ストレスが重なってもなお頑張りすぎたことによって、血流阻害が起きていました。
そして、腰でサポートしきれなくなった状態が長く続いたために首の歪み、肩から肩甲骨辺りにまでコリとして表れていました。
首肩はもちろん、股関節・骨盤周りにも鍼をしていきます。
血流が悪くなると子宮や卵巣など骨盤内の臓器にも酸素や栄養が運びにくくなります。そうなると、各臓器の働きが低下して老廃物が溜まりやすくなるのです。
年齢とともにみられる症状もあるため、筋力強化してほしい場所、患者本人でできるセルフケアを指導して治療は終了。
「このままでは良くないかも」と気づいたときに、患者自身でできることを共有することで、症状の悪化を予防できますし、症状があちらこちらと全身に連鎖することも予防できます。