女性 34歳 会社員
主訴:顔面の痛み、三叉神経痛
現病歴
風邪をひき、やがて耳の周囲に痛みを感じるようになった。2,3日放置しているうちに、急激に顔面のかなり広い範囲に痛みが広がったので、ドクター・リウ鍼灸院を訪れた。
鑑別診断
顔面の痛みは広範囲に及び、ほぼ顔面神経の分布している領域に広がっていた。
顔面の運動麻痺はなく、症状は顔面の痛みに限定されていたので、三叉神経痛だと診断した。
治療法
耳の周囲から痛みが発生し、その後も痛みの中心が耳の周囲だったため、翳風(えいふう)、耳門(じもん)、顴膠(けんりょう)、太陽(たいよう)など、耳の周囲のツボに対する鍼による治療を。
さらに、乳様突起と呼ばれる耳の後ろにある突起周囲の硬結、風池(ふうち)、天柱(てんちゅう)、頬車(きょうしゃ)、四白(しはく)、迎香(げいこう)などへの鍼による治療、さらに1日おきに灸による治療も併用した。
これらの治療を、最初の週は毎日、2週目からは1日おきに施したところ、1週間でかなり痛みは和らぎ、約1ヵ月半で完治した。
まだ急性期のうちに来院したので、早めに的確な治療を行うことができたからである。
その後、切られるようなピリピリとした顔面の痛みに悩まされることはなくなった。