女性 20代 会社員
症状:寝違え
現病歴
来院の3日前、仕事中に首を長時間不自然な角度で曲げていたら、翌朝首の痛みが発症した。
最初は軽い痛みだったが、時間の経過とともに悪化し動作痛を伴い生活にも支障が出たため、病院を受診したところ頚椎椎間板ヘルニアと診断を受けた。ギプスの使用と痛み止めを処方されたが、なるべく早めに痛みをとりたいとハリアップに来院した。
鑑別診断
首を動かすと右の頚部から肩甲骨内縁にかけて痛みが強い。頚部の前屈後屈時の痛みもあるが特に右を向いたときの痛みが強い。
病院の画像診断では頚椎椎間板ヘルニアは見られなかったこと、首の痛み以外の症状(腕の痺れや泌尿器の症状等)が出ていないことから、頚椎椎間板ヘルニアだとしても軽度のものと判断できる。
仕事はデスクワークが多く、首の症状があることを差し引いても肩こりや眼精疲労が強い。
治療法
初回来院時は頚部の痛みが強いため、仰臥位以外で横になるのが難しく、座位で頚椎の周辺や肩甲骨周囲の筋肉を鍼とマッサージで緩め、痛みが緩和したのちに仰臥位で頭部を中心に治療を行った。
触診時、腹部に冷えがあったため、体の冷えも一因と考え、温めながら施術した。
1日おきに鍼治療を行い、2回目の来院では上や下を向いたときの痛みが消失し可動域が回復。
3回目の鍼治療後には痛みが完全に消失したため、病院での検査を続けながら経過を見るよう伝えた。