30代 女性 会社員
症状:生理痛(月経困難症)
既往歴
2020年2月に子宮内膜症の手術
現病歴
月経時に下腹部の痛みと腹部の横側に張りを感じる。
半年前に子宮内膜症の手術を受けており、術後から月経時の痛み方が増加したようにも感じたようで、できれば早い段階で妊娠も希望されていて、鍼治療は怖いが知り合いに鍼治療をやってみたらどうかと提案され、ハリアップ丸ビル院に来院された。
鑑別診断
器質性月経困難症と判断し治療を行った。
治療法
ホルモンバランスの調整と左右の腸骨窩部と下腹部の圧痛と左腹側部、左季肋部周辺の張り感の緩和を目的に鍼治療。
鍼が初めてなことや恐怖心も多少あることから、マッサージ整体を主体に鍼は細いものを使用し刺鍼する箇所も極力少なくして施術することを心がける。
ホルモンバランスを調整する目的で中枢神経に対する刺激のための頚部のマッサージ、鎮痛効果が期待できる合谷に置鍼。腹部は関元(かんげん)、中極(ちゅうきょく)に刺鍼。
下腿はマッサージを行い、下腿部、婦人科疾患に有効なツボに刺鍼。
伏臥位(うつ伏せ)にし、頚部の経穴(天柱・風池)に刺鍼。翳風は指圧。
腰部に赤外線をあて温めながら仙骨部の指圧を行ったあと、再度、仰臥位(仰向け)にし頚部、腹部、下腿部のマッサージを行って初回は終了。
施術後、圧痛は軽減され腹部の張りも消失。鍼に対する恐怖感も少なくなっていた。
2回目に来院されたときは、痛みがあるが以前と比べるとかなり小さく、腹部の張り感は全く感じないとのこと。
2回目以降から症状の有無にかかわらず妊娠しやすい体作りを目指し、骨盤周りの循環促進、また自律神経バランスの調整目的でメンテナンスとして通院されている。