女性 40代 会社員
症状:便通異常(下痢しやすい)
現病歴
1日に3~4回ほど便通があるがくだしやすい状態。
最近仕事を変えたばかりで慣れないせいかストレスも感じているのと不安な気持ちで眠れない日も多く、手足と腹部の冷えを自覚しており、月経不順(生理不順)もある。
鑑別診断
精神的なストレスにより自律神経の乱れが生じ、寝不足も重なって体のリズムが悪循環になっている。
吐き気や発熱、血便などの症状はないが、腹部の張りがあったことから過敏性腸症候群の「下痢型」と判断し、治療を開始。
治療法
美腸鍼コースで対応。腹診から行い、腹部の硬さや張り感、冷えを確認し、腹部の指圧マッサージで腸の血流改善や滞っている気の流れをスムーズにしストレス性による不調の改善を行った。
ストレス性過敏や下痢に効果がある経穴、帯脈(たいみゃく)、天枢(てんすう)、水分(すいぶん)、関元(かんげん)他、婦人科疾患に有効な経穴を選び、刺鍼と置鍼をしていく。
下腹部のストレッチも取り入れ、さらに頭部へのアプローチを行い自律神経の調整を行った。
施術後は腹部の硬さや、張りも緩まり、お腹がゴロゴロ動いていると感じ、鍼による身体の変化を実感していただいた。
コースにセットになっているビフィズス菌サプリの効果的な飲み方の説明をし、この日の治療は終了。
自律神経の乱れや冷えもあるので体質改善も考えて長期的な治療になる可能性があることを伝え、さらに最初は来院頻度を週に1回と定期的な来院で体のリズムを整えることが自律神経による不調には有効であることも伝えた。
2回目は1週間後に来院。冷えはまだあるが張り感や硬さは前回よりも良い状態で来院。下痢気味だった症状は改善され、お腹の調子は良いとのこと。
現在は、以前から気になっていた肩こりの治療と腹部治療と冷え改善の治療も継続しながら通院されている。