男性 50代 会社員
主訴:メニエール病
その他の症状:めまい、難聴、耳鳴り
現病歴
突然の回転性のめまい、難聴、耳鳴りがあり病院で診察を受けたところメニエール病と診断。
内耳循環改善薬、利尿薬、ビタミン剤の処方薬を服用しても改善されないので、ネットで調べて鍼灸治療も有効的と情報を見つけ、病院と併用して鍼灸治療を受けてみようと来院された。
病院では漢方薬も処方され、五苓散などを服用している。
メニエール病は内耳の循環障害でむくみを発症する病気のため、利尿剤を服用してトイレが近くなったことも気にされている。
鑑別診断
めまいは2~3日間隔で繰り返し続いていて、とくに朝方にめまいを発症することが多く、左側のみ耳鳴りと聞こえにくさを感じている。
ぐるぐる回るようなめまいでメニエール病のめまいであることが明らかだった。頭痛や肩こりも慢性的にあり、自覚されている。
治療法
メニエール病の原因は内耳のリンパ液が増加し、むくみが生じることで発症すると考えられている。
身体の平衡感覚を司る三半規管や聴力に関わる蝸牛の場所が内リンパ液の増加により血液循環が阻害されるために、回転性のめまいや難聴や耳鳴り、耳閉感を発症。
鍼灸治療はこの血行不良を改善するのを目的として、また自律神経のバランスをとり脳脊髄液の循環改善を。
鍼灸治療の経穴は耳周りだけでなく、頬や顎、首周りや肩、腰から脚、手背など全体を調整し、血液循環の改善や自律神経の調整に。
手技は鼓膜に刺激を与えるため耳孔に手掌を当てて押し込み、急に放す動きを3~4回繰り返し、中耳・内耳に刺激を与え内リンパ液の改善を図った。
初回来院から3日後に2回目来院された際は、回転性のめまいや難聴が少し改善した感じを実感されていて、前回同様の施術を行った。
メニエール病はストレスや疲れ、睡眠不足が蓄積されると再発しやすいため、喫煙を避けカフェインを多く飲まないこと、水分を摂らずに寝ないこと、食後すぐに寝ないことなど、生活習慣を改善し再発を予防する必要があります。