女性　60代　会社員
症状：眼精疲労・目のかすみ

現病歴

文字がかすんだり、見えにくい状況が続いている。夕方近くになってくるほど、酷くなる気がする。
地下鉄の階段を降りるときに階段がかすみよく見えないので、おそるおそる降りている。年齢のせいかもと思いつつ、テレビなどで知った東洋医学（鍼治療）で改善できれば良いなと思いハリアップ丸ビル院に来院された。患者さん本人は首こり肩こりの自覚はないが、マッサージを受けると「こっている」と言われることが多いそう。

鑑別診断

確認にすると毎日のデスクワークで目を酷使しており、休息が十分にとれていない状況。
頚部も肩部も張っていて栄養や血液がうまく届いていない。年齢に伴いホルモンバランスや自律神経バランスも乱れている。
夜型の生活が続いているようで内臓も休めておらず、腸内環境の悪化も原因のひとつと考えられる。仕事量も多く、ストレスが溜まっている様子で、色々な要因が重なり目にも負担が出ていると考えられる。

治療法

頚部の筋緊張が強いが、首肩を支える背部から腰部にかけての緊張も強く全身がガチガチ。
ふだんから交感神経が優位になっているので、身体全体の循環を促しリラックスできる施術を心がける。
お腹にも緊張が見られ内臓の働きも低下しているので、まずは体の元気を引き出す腎を強化し底上げを。大椎（だいつい）、瘂門（あもん）、風池（ふうち）、百会（ひゃくえ）、腎兪（じんゆ）、曲池（きょくち）、陰陵泉（いんりょうせん）などに刺鍼。鍼治療が初めてということもあり、目の周りはツボに重点を置いたマッサージのみ行う。
治療後、視界がクリアにかなり見えやすくなったと喜んで頂けた。一度でこんなに変わると思っていなかったようで「鍼治療は、即効性があるんですね」と喜んで頂けた。
便秘症状はストレスも関係しているため、鍼治療と併用しベイビーフローラを飲んでもらって1週間ほどで改善。目のかすみは階段がよく見えるようになるまで改善した。

年齢に関係なく悩みを抱えながら働く女性が増えています。
更年期障害や自律神経バランスの乱れが関係する不調は、お薬だけでの改善は時間がかかります。辛い症状の症状改善と一緒に内臓機能を高めながら治療することで早期に解決できることがあります。