男性 40代 会社員
症状:首こり・肩こり
現病歴
以前は腰痛でハリアップ六本木ヒルズ院に来院されており、鍼治療で改善。
コロナの影響でリモートワークと会社出勤で環境ががらりと変わり、ここ8ヶ月くらい首肩こりと頭痛に悩まされている。辛くなってから整体や整骨院で治療を受けていたが、治療を受けたときだけ良くなり症状がすぐ戻るの繰り返し。この先リモートワークがまだ続くことを考え、今回なんとしても改善したいと約3年ぶりに来院された。
鑑別診断
頚部の左右回旋・側屈動作がしづらいが痛みや痺れ症状はない。
姿勢は肩甲骨が外に開いている状態で猫背ぎみ。姿勢の影響で肩部の菱形筋や肩甲挙筋の筋緊張が強い。約8ヶ月前から慢性的に続いているため、常に辛い状態。
ときどき出現する頭痛は、姿勢不良が招く筋緊張型頭痛と考えられる。
疲労が溜まってくるとお腹の調子も悪くなりやすく、眠りも浅い。環境の変化によるストレスで自律神経バランスが乱れてしまい、今回の症状が長期化していると考えた。
治療法
最初は伏臥位で首肩周りを中心に、筋緊張緩和と自律神経調整を目的に鍼とマッサージでアプローチ。
使用穴は天柱(てんちゅう)、風池(ふうち)、完骨(かんこつ)、上大椎(かみだいつい)、大椎(だいつい)、身柱(しんちゅう)、神道(しんどう)、志室(ししつ)ほか、肩部の経絡と繋がりのある下肢・下腿部にも刺鍼し、血流を促していく。
上大椎の場所は刺鍼後、赤外線をあてて置鍼5分。筋緊張緩和と自律神経バランスを同時に同時にアプローチした。
仰臥位では疲労による硬さがみられた腹部と頭部にマッサージをし、頚部肩部のストレッチを。
治療後は頚部の左右回旋・側屈動作がしやすく、頭周りもスッキリされ、頭痛が消失。
毎日の生活の中で常に首肩を緊張させている状態が続いているので、まずは週に一度の治療で影響しやすい筋肉と頭痛に波及しないよう自律神経調整もあわせた治療を提案した。