女性 30代 会社員
症状:寝違え
現病歴
もともと頚肩に慢性的に凝り感を感じていた。
来院される3日前の朝、起床時に頚部に痛みが走り頚を動かそうとすると痛みで前後屈・左右回旋ともに動かせず。
3日間安静にし、痛みは多少落ち着いたが若干残っているのと、まだ頚の可動域が狭いのを解消したくハリアップ丸ビル院に来院された。
鑑別診断
頚部の左右の回旋制限と痛み、頚部の前屈後屈制限と痛みが出る。
頚部の頚椎椎間板ヘルニアやむち打ちの既往歴はない。
ここ数日の食生活(暴飲暴食)、内臓不調を問診したが特に問題はなかった。筋筋膜性のものと考え治療を行った。
治療法
頚部の触診で熱感は感じられなかったが痛みがあるとのことだったの頚部のマッサージは極力せずに、鍼の刺激をメインで行った。
伏臥位では天柱(てんちゅう)、風池(ふうち)、完骨(かんこつ)、翳風(えいふう)、大椎(だいつい)に刺鍼し、上大椎(かみだいつい)に置鍼を。
肩甲骨周りの筋肉の硬結が顕著だったため、マッサージと張りの刺激を併用し、膏肓(こうこう)にも置鍼した。
抜鍼後に頚部の抵抗運動をして側臥位に。
側臥位では頚部の経絡の流れを改善させるために、上腕部・前腕部と腕のアプローチを追加。その後、手首のストレッチ、肘部のマッサージ、手三里(てさんり)に単刺して、再度肩甲骨内縁のマッサージ後、翳風(えいふう)に置鍼。
施術後、左右の回旋、前屈後屈の可動域拡大と痛みの軽減を確認した。
仕事のスケジュール上、翌日の来院が難しいとのことだったので、2日後に来院され前回同様の治療をして完治。
内臓由来の寝違えでなかったこともあり、改善が早かったと思われる。