30代 男性 会社員
症状:首こり、肩こり、頭痛
現病歴
来院される1週間前からデスクワークをしていると、後頭部から後頚部にかけて締めつけられるような痛みが出現。
仕事がら目の疲れや首こり・肩こりもあり、頭痛が続くと仕事に集中できなくなると思い、早めに改善したく鍼灸院を探してハリアップ六本木ヒルズ院に来院された。
鑑別診断
ズキンズキンとする拍動性の痛みではないので片頭痛ではない。
また、めまいや吐き気、手の痺れがないことから筋肉の緊張からくる筋緊張性頭痛と判断した。
治療法
伏臥位で頚部の天柱(てんちゅう)、風池(ふうち)のツボにかけて鍼刺鍼をして、上大椎(かみだいつい)、膏肓(こうこう)への刺鍼で僧帽筋を緩める。
また、内臓の働きが低下することによる反射で出現する筋肉の硬結改善のため、背部の肝兪(かんゆ)、腎兪(じんゆ)、大腸兪(だいちょうゆ)に刺鍼する。
仰向けで自律神経調整のため、頭頂部の百会(ひゃくえ)、耳の上の角孫(かくそん)、髪の生え際の神庭(しんてい)のツボに刺鍼して眼精疲労の改善、手のツボの合谷(ごうこく)、足の腓骨にある陽陵泉(ようりょうせん)に刺鍼して頭痛の改善を図り、最後に眉頭の攅竹穴、目尻の横の太陽穴を含めて上記のツボや腹部に手技を施した。
生活指導
どうしても長時間同じ姿勢で行うパソコン作業で、目の疲れや後頚部の筋肉の緊張が強いられ頭痛を引き起こしやすいので、30分に一度はパソコンの画面から目をそらして遠くを眺めて、水晶体の厚みを調整する毛様体筋を緩めてあげること。
両手を組んで真上に挙げ深呼吸を2,3回することで凝りやすい首肩周りの筋肉が緩み血行循環を促すこと、頭痛の原因である筋肉の緊張を緩めて改善の方向に向かうことを共有した。