40代 男性 会社員
症状:緊張型頭痛
現病歴
患者は左側頭部の痛みを訴えて来院。発症に関しては数年から増悪と寛解を繰り返しているとそう。
3日前にも施術に来院したばかりだが、前回の鍼治療後、改善があったがまた痛みを再発して来院された。
今回の痛みに関しては、少し痛みがあるものの耐えられないわけではないが仕事をする上で集中力に欠けるという。多忙なこともあり、時間のあるときに少しでも痛みを緩和したいと来院。
デスクワークで長時間の作業後に悪化し、肩こり等の自覚もあるうえ、仕事中に集中のためか左右の咬筋の硬さも自覚しており、更に歯医者では左の奥歯に問題があるとの診断を受けている。
乳様突起周囲の張り感や気持ち悪さも自覚されている。またレーシック治療を以前行っており、最近では光に対して過敏になっていると話された。
右の小胸筋の筋緊張も顕著で、筋肉トレーニングは週3回、上半身の強化に取り組んでおり数年の経過をたどる。
鑑別診断
頭痛が拍動性でないこと、長時間のデスクワークなどで症状の発症があることから緊張型の頭痛であると判断。
特に左に発症が偏るのは左の歯に何らかの問題を有していて、自然と体の反応が出てしまっているものと考察。
治療法
側頭部の当該箇所である角孫(かくそん)に置鍼し(5分程)側頭筋の筋緊張緩和をおこなった。
加えて触診すると両咬筋、左の乳様突起辺から肩上部にかけて筋緊張があったので頬車(きょうしゃ)、左風池(ふうち)に単刺し、響きを出した。
両腕の筋緊張もあったので上腕二頭筋中、右に関しては小胸筋中にも単刺し、筋緊張の緩和を図った。
両側の後頭下筋群の筋緊張も触知できたので単刺しつつ、その後整体にてストレッチを。頭部周辺に関して単刺後に整体によるアプローチを行い、頭部周辺の筋緊張の改善を図った。
施術後は側頭部の痛みや違和感に関しては改善したとのこと。また左乳突筋部の硬さも改善したとのことだった。
生活指導
頚部の緊張は腕周りの筋緊張からのアンバランスからも生じていることを説明し、胸周りのストレッチを行うように指導した。
特に右手でのスマホ使用が多いとのことだったので、右側を入念に行うよう伝えた。