男性 50代 会社員
症状:左膝関節痛
発症時期:2020年11月
現病歴
2020年11月、マッサージ整体を受けた後から左膝関節痛が出現した。
普段からマッサージは受け慣れていたが、その時は非常に痛い施術だったことを記憶しており、施術を受けた翌日の朝から左膝が痛くなった。
何日経っても痛みが引かないため、近くの整形外科に行ってみたが原因は分からず、処置としては水を抜くだけで治療という治療はされなかった。
依然として痛みがなかなか軽減せず、最近は徒歩時にも痛みがあり、庇って歩くからか常に膝の痛み、腰のだるさなどが気になるようになってきたため、このままではまずいと考え症状を改善するために知り合いに紹介されたハリアップ六本木ヒルズ院に来院された。
鑑別診断
膝関節屈曲(+:膝前面に痛み)その他自動運動(-)
マックマレー、ステインマン共に(-:どちらも屈曲で痛みが出現して動作による痛みの変化はない)
大腿後面・下腿後面の緊張(+)
徒歩時だけでなく階段昇降時にも痛みあり、自覚はされていないが、腰の筋緊張もある。
治療法
腰臀部、大腿後面、下腿後面、膝窩の血流改善と筋緊張緩和により症状改善を目指す。
また、脳脊髄液を意識したアプローチにより痛覚抑制系の賦活、自律神経を整えるアプローチをかけることで、より鎮痛効果を高めることを目的としてアプローチをかけた。
体格ががっしりしている方なので指圧マッサージはしっかり圧を入れつつも、鍼の施術に関しては鍼治療の経験が少ないため反応を見ながら刺激量を調整することを意識し、1回目の鍼治療は刺激を軽目に施術した。
施術中、刺激感を都度確認し「全く問題ない」とのことなので、少しずつ刺激量を増加。全身の緊張を緩めた後に再度、立位で動作チェックしたが、やはり症状は抜けきっていなかったため、Dr. Liu Methodの特色である膝裏の施術を実施した。
膝裏の刺激に関して「痛いけどそこが原因になっている気がする」と反応された。実際にこの場所が大きく影響していると考えられるため、痛いのですが少し刺激を入れる必要があること、施術後には楽さを実感頂けることをお伝えし、少し痛みを我慢して頂きつつ施術し、膝裏の緊張が緩和したため施術終了。
施術後、立位で先ほどと同様の検査をすると「あれ?痛くない!」と効果を実感頂いた。
施術の部屋から受付に歩いてこられる時の歩行を確認していると、来院した際は痛みで足を前に出し切れていなかったが、足がしっかり前に出せるようになっており、患者自体も歩きやすさを自覚していた。
今回の施術効果を上乗せして、より症状を改善するためにも1週間以内の来院を勧め、約1週間後の来院が確定した。
前回後、膝の痛みは軽減して今まで持続しているが膝が良くなったおかげで歩き回ったため、左のふくらはぎの筋肉痛のような痛みが出現し今も気になっている。
施術はじめに膝の圧痛点など確認し前回よりも症状が改善していたが、足関節背屈時にふくらはぎが伸ばされる感じの痛み、足関節底屈時(徒手による抵抗あり)にふくらはぎに痛みが出現し、また熱感、発赤などはなく炎症が見られる所見はなかったため、下腿の筋緊張が影響しているものと考えた。
そのため2回目の鍼治療は、前回同様のアプローチに加えてふくらはぎの筋緊張緩和、血流改善を目的に鍼・マッサージ整体、ストレッチ併用して行った。
施術後、下腿の痛みはかなり軽減されたが多少残存。また、膝の痛みは前回同様に大幅に軽減し、立位、歩行の際、どちらも痛みは感じなくなった。
前回治療の翌日にはふくらはぎの痛みは消失した。
3回目の治療は下腿のアプローチ以外は前回同様の施術で、施術後は痛みがなくなり良い状態とのこと。
今後の膝痛に関しては施術後、痛みは消失するも疲労の蓄積により症状が再燃するため、引き続き膝裏中心の施術で徐々に症状を消失させていく予定である。