男性 40代 自営業
症状:便秘、不眠
現病歴
20年間便秘で悩んでいて、現は3日に1回出るくらい。お腹が張って痛みも伴い、仕事に集中できなくて困っている。
水分を摂取する回数が少なく、運動量も少ないため、自律神経のバランスが崩れ大腸の運動機能が低下している状況。
不眠は2年前から悩んでおり、寝つきが悪く1日4時間程で起きてしまう。昼間に睡魔が襲うが、夜は眠くならない。便秘症状に加えて身体のバランスも整えたいと来院された。
鑑別診断
内科で便秘の診察を受けたが、病的所見はなしとのことで、現在は便秘改善のためににマグネシウムとたまにメラトニン、睡眠薬を服用。
便秘がひどいときは睡眠が取りにくいため、便秘と不眠は関係していると仮定し鍼治療を進める。
腸を治療することで腸に散りばめられている自律神経の調整になり、脳の快楽ホルモンが放出され、不眠の軽減に繋がることを説明し治療を開始。
治療法
お腹周りのマッサージ整体で腹部の緊張を緩和したあと、腸の活動を活発にさせるために腹部の天枢(てんすう)、中脘(ちゅうかん)、関元(かんげん)、水分(すいぶん)に刺鍼した。
自律神経バランスを整えるために頭部の百会周辺に刺鍼と頭部のマッサージ。そのあとお腹のストレッチ整体も加えて終了。
治療後にビフィズス菌サプリメントのベイビーフローラを飲んでもらったところ、治療院から出られてすぐに排便があった。
鍼治療開始後、排便周期は2日に1回となり、3週間後には1日1回出るようになった。便秘が改善されると共に睡眠時間も徐々に伸びてきていて相乗効果となっている。
来院されるたびに便秘と不眠が解消されていき、気分が晴れて表情が明るくなっていた。
生活指導
水分を多めに摂ること、腹筋運動やスクワットなど下半身の血流を高めることを意識してもらい、自覚しているストレスを軽減させ、腸と脳のデトックスを図ってもらった。