女性 40代 主婦
主訴:たるみ、くすみ
現病歴
マスクの生活が続き、顔のたるみと顔の血色が悪くなってきた。
もともと肩こりの治療でハリアップに通っていたこともあり、梅雨の時期になると毎年お腹が緩くなってしまうのも改善したいと、お体とお顔の組み合わせのオーダーメイド美容鍼コースを受けられた。
鑑別診断
お顔は浮腫んでいるようなたるみ、それに伴い老廃物がうまく流れていないことにより血流が滞り顔色のトーンが少し落ちてきている。お顔はもちろん、首肩や頭部などの凝りをほぐし全体的な血流促進を目指す。
また、浮腫は消化器系の機能低下などで起こることが多いため腹部のアプローチもしていく。
治療法
最初に体全体の血流促進をメインに治療を進めていく。
頚部、肩部の硬さが顕著にみられるため反応点に単刺していき、自律神経バランスの調整に有効な上大椎(かみだいつい)に置鍼。また、消化器系の反応が出やすい胸椎4-6番の椎間に鍼刺激をした。
水分代謝が滞りやすくなっていることで、足の冷えと浮腫もみられたので三陰交(さんいんこう)に置鍼を。
仰向けでは腹部のマッサージと水分(すいぶん)に置鍼し、副交感神経優位となる状況を促し浮腫に対してのアプローチを行った。お顔の鍼は、むくみの気になる部分とたるみのツボ、廉泉(れんせん)、頬車(きょうしゃ)、顴髎(けんりょう)などに置鍼。
1回の鍼治療でたるみ、顔色のどちらも改善した。消化器系のアプローチと全身の血流促進により老廃物が流れ、お顔がシュッとし、首肩の重さも解消した。
生活指導
長時間同じ姿勢でいると首肩の血流が滞ってくるため、こまめに動かすこと。また、お風呂上がりにスキンケアする際は鎖骨、胸鎖乳突筋、顎のライン、頬骨のラインなどを流すようにマッサージすることを提案した。
お腹への負担を考えて冷たすぎるものは多く摂りすぎず、なるべく常温のものや体を温める食材を意識して摂ることを勧めた。