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不眠症:不眠症/鍼灸治療レポート9

女性 30代 自営業
症状:不眠症
発症:2021年3月

現病歴

2021年の3月発症時、最初は少し眠りが浅いくらいだったのが発症1ヶ月後から中途覚醒が酷くなった。寝始めると1時間ごとに目が覚めてしまうようになり、翌日の体調にも影響するようになった。
ただここまで体が疲れてしまうと眠れたので、治療の必要性は感じず、発症2ヶ月目までは眠りが浅いときは運動をするようにして、できるだけ体を疲れさせるようにして寝ていた。
コロナ禍に入ってから経営している店の売り上げが下がり、イレギュラーなことが起きるなどストレスが溜まってきたこともあり、考え込むことが増えていたそう。
本格的に症状が進行したのは発症3ヶ月目で、なかなか眠れなくて軽く30分くらい走ってから眠りに入ったが、中途覚醒どころか逆に眠りに入りにくい状態になってしまい、寝ようとすると動悸がして落ち着かない状態に。その日は全然眠れなかったので、急遽仕事を休みにして病院で診断を受け、睡眠誘導剤と体の緊張をやわらげる薬を処方してもらった。
しかし薬を飲んでも効果を実感せず、強めの薬を処方してもらおうか迷っていたところ、顧客に鍼治療を勧められ、少しでも寝れたらいいと思い、職場近くのハリアップカレッタ汐留院に来院された。

鑑別診断

来院当時は3日連続1時間しか睡眠時間がとれていない状態で、少し動いた後すぐ動悸がしてしまうくらい交感神経が優位になっていた。
日頃から首と肩こりを自覚されている。触診すると頭部から頚部周りはブヨブヨして浮腫みがあり、循環の悪さが顕著。
呼吸が浅い状態でこちらは日頃から意識はしていたが、時期的に動悸関係なくずっと浅い状態だったとのこと。深呼吸をした際、胸郭が全然開かない状態だったので、首や肩、背中の筋緊張がリンクしているのではないかと推測。体全体が冷えていて、特に手足、うなじ、お腹が冷えている。ふだんから胃腸の調子があまり優れてなく、胃もたれもありお腹は下痢しがち。
そのため食生活には気を付けているが、正しいかはよくわからないとのこと。
以上のことから、夜間の仕事による昼夜逆転、ストレスによる内臓の機能低下による反射的な体のこりや緊張。また、血流や気の滞りが発生し、冷えや自律神経バランスが崩れて入眠困難、中途覚醒が同時に発生している不眠症と判断した。

治療法

初めての鍼治療ということもあり、触診したところ緊張が伺えたため、刺鍼の前にマッサージ整体で丁寧に体の緊張をとってからの鍼治療することにした。
肩こりに対するアプローチと共に、自律神経のバランスを整える目的で、首肩周りの瘂門(あもん)、風池(ふうち)、天柱(てんちゅう)、完骨(かんこつ)、大椎(だいつい)、上大椎(かみだいつい)に刺鍼した。特に、項の冷えが気になってので、赤外線治療器を使い患部を温めながら刺鍼した。
それからは膏肓(こうこう)、志室(ししつ)、次髎(じりょう)、中髎(ちゅうりょう)、承筋(しょうきん)、承山(しょうざん)と、体の後面の全身のツボを使い、自律神経のバランスを整えることに集中した。
そのあとは、お腹の中脘(ちゅうかん)、天枢(てんすう)、関元(かんげん)、気海(きかい)、足三里(あしさんり)、三陰交(さんいんこう)、陰陵泉(いんりょうせん)などに刺鍼し、抜鍼後にお腹のマッサージを行い、より自律神経・脳神経の疲労にアプローチした。
この時点で徐々に呼吸が深く安定してくるようになり、話の途中で答えなくなるなど眠気で副交感神経優位に働いていることを確認できた。
最後は、ゆっくりと丁寧に頭部と頚部のツボにマッサージ整体を行い、自然な睡眠を誘導した。施術後、久しぶりの眠さを感じて、治療当日は一回も起きずに眠れたとのこと。

2回目に来院された際に状況を確認したところ、2日くらい眠気がずっと続いてしまったがその後は仕事が忙しくなり、タイミングを逃したらまた動悸と中途覚醒が始まったそう。
まだ脳と内臓の疲労が残存している状態であること、自律神経の調整には時間がかかることを説明し、理解してもらい治療を続けた。
治療5回目、1ヶ月が経過した時点で、1週間が経っても不眠の症状で悩むことはなくなり、出ることがなくなり、睡眠誘導剤を服用しなくなった。
現在も2週か月に1度のメンテナンスで鍼治療を継続しており、不眠の症状は出ていない。

生活指導

運動は症状が出始めたときだけでなく、習慣にしてこまめに続けること。
食事に関しては種類を均等に摂ってはいるけれど時間によって暴食気味があるので、朝食1・昼食2・夕食1.5の割合で1日3食摂り、内臓をびっくりさせないようにすることを伝えた。
上記は血糖値が高く出ていたので血糖値を下げる食改善として指導した。

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