女性 20代 フリーランス
主訴:目の下のたるみ、くま
現病歴
えらが張った感じとフェイスラインのたるみが気になり、ドクター・リウ鍼灸院に来院。
状態を確認したところ、口を開ける時に口が真っ直ぐ開かない。また、側頭部頭痛と首肩のこりも自覚されていて、生理痛もある。
鑑別診断
気付かないうちに歯と歯を噛みしめている状態が続き、その癖のせいで様々な症状が出ていると推測。実際に咀嚼筋を触れると強い圧痛が顕著。
噛みしめが続くと口周り、頬、顎、側頭部の筋肉が緊張し、酷くなると顎の痛みや頭痛、顎の関節の異常をきたす。
また、咬筋という筋肉の緊張が続くとえらが張り、顔が大きく見えるようになることを説明。
噛みしめが起こる背景には、ストレスが大きく関与していると考えられ、仕事や人間関係のストレスが大きくなることで、知らず知らずのうちに身体に力が入り歯を噛みしめがちになっている。
治療法
ストレスの影響で首肩を中心に筋肉の緊張があり血行も悪いため、リラックスと血液循環の改善、気の流れを良くするために、先ずはうつ伏せで全身のマッサージ整体を行い、噛みしめと肩こりと関わりのある頚部、肩部の筋肉に対して鍼で緊張を緩和(頚部の凝りは顔のたるみと関係します)次に仰向けになり、ストレスによる気血の巡りを整えるため、合谷(ごうこく)、太衝(たいしょう)、百会(ひゃくえ)等に刺鍼を。
ストレスなどで内臓の機能が乱れると、イライラしやすい、お腹が張るなどの症状が現れやすくなるうえ、瘀血が生じやすく、つらい生理痛の原因にもなることを説明。
最後に、顔面部へのアプローチで咀嚼筋(特に咬筋)へは単刺で鍼を行い、そのあとに廉泉(れんせん)、頬車(きょうしゃ)、太陽(たいよう)の鍼は置鍼を行う。
治療後は顎の痛みも和らぎ、その他の症状も改善。
性格的に緊張しやすく、頑張りすぎて歯を喰いしばってしまい、交感神経が優位になりやすい状態が続いているため、定期的に身体をリラックスさせ、顎周りの緊張緩和と美容目的で月に2回を目安に、鍼治療(オーダーメイド美容鍼)を継続している。