30代 女性 会社員
症状:頭痛(片頭痛)
現病歴
仕事はデスクワークで、首肩が慢性的にこっている。来院される1ヶ月ほど前から部下の育成の仕事を任され、通常業務に資料作りで寝不足気味。
また、性格上相手に気を遣いすぎることもあり、精神的にも疲れている。1週間前から頭痛が出始め、なかなか良くならないので、早く痛みを改善したいとハリアップ丸ビル院に来院された。
鑑別診断
痛みは右のこめかみあたりから目にかけて、片側に出現。ズキズキする痛み。また頭を動かすと痛みが増す。安静にしていると症状が楽になる。
閃輝暗点や吐き気などの症状はないが、痛みの種類と場所、増悪因子、寝不足やストレスの影響による自律神経の乱れなどから片頭痛と考えた。
ただ、頚部や肩部の筋緊張もあるので、緊張型頭痛の混合型も考慮しながら治療を行った。
治療法
まずは伏臥位にて全体の筋緊張を緩めるため、頚部から肩部、腕、脊際、肩甲骨内縁にマッサージ行ったあと、瘂門(あもん)、天柱(てんちゅう)、風池(ふうち)、完骨(かんこつ)、上大椎(かみだいつい)に単刺を。その後、天柱と上大椎に置鍼。背部は膏肓(こうこう)に置鍼を行った。抜鍼後、再度マッサージで筋肉の緩みを確認した。
仰臥位では自律神経の調整を目的に、腹部の状態を確認後マッサージを行い、頭部の強い刺激は避けるように完骨周辺をマッサージした。全体の血液量や経絡のバランスをとるため、手や足のツボも刺鍼を行った。
初回の鍼治療で、首肩周りの筋肉がほぐれたことを実感していただいた。
頭痛は痛みが完全に消失したわけではないが、来院時より軽減して楽になったと話してくださり、次回は自律神経の調整にアプローチをかけた治療をしていくことを伝えて終了した。
生活指導
コーヒーや紅茶のカフェインの入った飲み物は避けることと、就寝前の軽めのストレッチを行うことを指導した。