女性　40代　講師業
主訴：ほうれい線、しみ、しわ、くすみ

現病歴

仕事の疲れが顔に出ている感じがすると相談。
仕事柄立ちっぱなしになることが多く慢性的な腰痛があり、ゴルフのひねり動作で痛みを感じるようになった。腰椎椎間板ヘルニアの既往もあり、股関節の痛みも感じるようになり、年に数回はぎっくり腰を起こしているので、お顔のケアと腰の治療を希望され来院された。

鑑別診断

顔だけでなく全身の筋肉の緊張が強いこともあり、血行不良をおこしている。頚部の緊張がお顔まわりの血行不良やしわの原因となっている。
性格的に緊張しやすいようで、特に首から腰にかけての背部の筋緊張が顕著なうえ、手足の冷えもある。
反り腰姿勢で交感神経優位になりやすく、腰痛も出やすい状態。自律神経バランスの調整、全身の循環を良くしていくことで、お顔と体の症状改善をする。

治療法

まずは、血行不良改善のためと身体に力が入りやすい状態を改善するため、リラックス目的で全身のマッサージを。とくに頚部の筋緊張緩和、お顔周りの血行促進、たるみの改善のために天柱（てんちゅう）、風池（ふうち）、肩井（けんせい）、肩外兪（けんがいゆ）等のツボ、僧帽筋、肩甲挙筋や頚肩周囲の筋肉に対してマッサージと鍼をした。
腰痛、股関節の痛みに対しては、脾兪（ひゆ）、腎兪（じんゆ）、志室（ししつ）、大腸兪（だいちょうゆ）、腰眼（ようがん）、環跳（かんちょう）等のツボ、脊柱起立筋、多裂筋、大殿筋、中殿筋、小殿筋、大腰筋等に対してマッサージと鍼をした。
その後、仰向けでほうれい線改善の美容鍼を。フェイスラインを整え、お顔の血行促進リンパの流れを良くするために翡翠ローラーをあて、廉泉（れんせん）、頬車（きょうしゃ）、地倉（ちそう）、太陽（たいよう）に置鍼を行い、顎まわりのホットタオル、最後にお顔全体のマッサージと頚部のストレッチを行った。治療後は腰の痛みも和らぎ、血色も改善。
反り腰で腰痛を引き起こす筋肉が緊張しやすく、痛みがあると顔の表情筋に影響を及ぼすことを共有。
また、交感神経が優位になりやすいため、定期的に身体をリラックスさせ腰痛に関連する筋肉の緊張緩和、ぎっくり腰の予防と美容目的で月に2回を目安にオーダーメイド美容鍼を受けられている。