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不妊症:不妊症/鍼灸治療レポート 3

女性 30代 会社員
症状:不妊症

既往歴

子宮頚管ポリープ(経過観察)
子宮上皮異形成

現病歴

妊活を始めたのは2020年の8月から。

何ヶ月と自然妊娠を望んだが妊娠に至らなかったため、婦人科の検査を受け不妊症と診断されたのが2021年の5月だった。
それから病院の勧めで体外受精を決心し、専門の病院で治療を初めて受けたのが2021年7月。それから2ヶ月間、体外受精をしたが状況が変わらず、高額な費用がかかることもあって精神的にも辛く落ち込んでいたとき、
「子供が欲しい」という一念で他にできる治療方法を探したところ、インターネットで鍼灸治療で妊娠に成功した体験談を見つけ、体質改善をすることで希望が持てるかもと、以前肩こりの治療で通っていたハリアップカレッタ汐留院に来院された。

鑑別診断

触診したところ、手足とくに末端が冷えていて、背中と下腹部の冷えは他の部位より顕著で、硬さもあった。
慢性的な首肩こりをあり、仕事で疲れるたときや調子が悪いときは呼吸が浅くなって、深い呼吸をしようとしても苦しくなることもある。
内臓と関連する背面の冷えや硬さが顕著なことから、疲労やストレスによる内臓不調がツボ周りを硬くさせていると判断。加えて、首肩周りの硬さが胸郭を広げられない状態になっていることで、浅い呼吸や自律神経バランスの乱れに影響している。
既往歴として子宮に関連する病気があるので自然妊娠が難しく、現在の身体の状態から体外受精の成功率を下げていると考えた。

治療法

鍼治療による体質改善で子宮内の血流を良くし、体外受精の成功率を上げることを目標とすることを患者と共有し、理解してもらった。
頚部や肩部、背部には自律神経関連のツボが多く、内臓の自律神経からの反射により冷えと硬さが出やすくなっているため、内臓の不調を整える施術をしていくことを先に説明した。

来院当日はお腹が張り、朝からそわそわする気分になるなどPMS(月経前症候群)の症状が軽く出ていた。生理痛は毎月あり、お腹と腰がキリキリと痛くなるくらいに辛い状態になると共有。
上記の体調をふまえてお腹から施術を開始した。
臍から下腹部が冷たく全体的に張っていたので、中脘(ちゅうかん)、天枢(てんすう)、中極(ちゅうきょく)、関元(かんげん)に刺鍼し、お腹のマッサージを。
自律神経が一番分布しているお腹のマッサージは、自律神経バランスを整えることで腸の働きを高めていく目的で行い、押す、つまむ、揺らすなど色んな手技マッサージで刺激を行い、お腹の冷えが改善した時点で内臓の機能、特に子宮の機能促進を目的として、足周りのツボ、足三里(あしさんり)、血海(けっかい)、陰陵泉(いんりょうせん)、地機(ちき)、三陰交(さんいんこう)に刺鍼した。
泌尿器系、生殖器系、消化器系、胸部、循環器疾患の調節に有効な経絡のルートである任脈(にんみゃく)上のツボ、気海(きかい)、中極(ちゅうきょく)に鍼をして下腹部を5分間温めた。

それから自律神経バランスのの調整、特に脳脊髄液の流れを良くするために、頚部から肩部、背部の風池(ふうち)、天柱(てんちゅう)、完骨(かんこつ)、上大椎(かみだいつい)、大椎(だいつい)、膏肓(こうこう)などのツボに刺鍼。
更に胸郭を広げ、呼吸を安定させるために背中周辺のマッサージを行い、生理痛の緩和、子宮内の血流促進のため骨盤周りのツボ次髎(じりょう)に鍼をした。
最後は鍼刺激によって整えた自律神経バランス、副交感神経優位となるよう頭部のマッサージを行い、中枢神経からのアプローチで自律神経の鎮静を促した。
施術後、最初感じていたイライラやお腹の張り感が軽減し、体が温まってすごく眠い状態になり、翌日予定通り生理がきたが生理痛はほとんどなかった。

それからは自宅でのセルフケアを含め、基本週に1回のペースで鍼治療を続け、仕事で疲労がたまったときは週に2回ペースで治療を行った。
次回の体外受精の予定日が11月の上旬と共有したので、約1ヶ月間の身体の調整を行うための治療計画を共有。特に体外受精の前日、翌日はより詰めて集中的に体の調整を行い子宮内への血流促進を図り、体外受精の成功率を上げる治療をした。

あくまでも体外受精の成功率を上げていくことを目的として治療計画を立て、仮に体外受精が成功しない状況も考えて次回の予定も同時に立てながら一緒に取組み結果を待っていたところ、

11月上旬、妊娠判定の嬉しい報告をいただけた。

生活指導

内臓の調子を整えるには規則正しい生活が必要だが、現代社会人として暮らしていく中ではなかなか難しい話である。そのため、色んな食材を満遍なく食べることを実践。
毎日適度な運動と睡眠をとることを意識してもらった。
運動では少し汗が出るくらいの早歩きと階段上りで積極的に腸腰筋を動かし、お腹の調子を整えることができた。
睡眠は長すぎず、短すぎず7~8時間必ず優先してとるようにしてもらい、もし、睡眠時間が確保できず浅い状態が続いときは治療でアプローチした。
頭ではわかっていても働きながらの生活の中で生活習慣の改善は難しかったが、子供が欲しいという一念で頑張ってセルフケアに取組まれたことも、体外受精の成功率を上げる原動力となったと思う。

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