女性 50代 会社員
主訴:メニエール病
症状:めまい、聴力低下
既往歴
メニエール病
現病歴
15年前にメニエール病を発症し、投薬治療で症状は一部改善したが、増悪、寛解を繰り返していた。受診の1週間前から嘔吐を伴う回転性の目眩が出てきている。
仕事が忙しく、睡眠不足、食事バランスの乱れ等があったためか、右耳の聴力低下も著しく起こっているので、早期改善のためハリアップに来院された。
鑑別診断
既往歴、現病歴から投薬によってある程度落ち着いていたメニエール病の症状が睡眠不足や食事バランスの悪化、ホルモンバランスの乱れ等によって強く出現している状態と判断。
治療法
お腹の張り、足の冷えが顕著だったため、まずはお腹の天枢(てんすう)、関元(かんげん)と内臓系のアプローチを行い、自律神経・ホルモンバランスの調整を図った。
その後、耳への刺鍼を。とくに翳風(えいふう)、聴宮(ちょうきゅう)、角孫(かくそん)と刺鍼し、酸素を送り込むための手技を実施。
上記治療を3回ほど続け、右耳の聞こえがやや良くなってきたが、目眩による嘔吐が週一の嘔吐がなくなり、耳の聞こえもさらに良くなった。現在10回目の治療中であるが、4回目のアプローチを継続し良い状態をキープできている。
生活指導
目眩やお腹の張りがある状況のときには上半身に血液が停滞し、足が冷えていることが多いため、足を温めて上半身と下半身の血液バランスを均等に保っておくと症状が出現した際も最小限で留めることが期待されるので、足を冷やさないよう指導。
耳周りの血流改善を行うための翳風、頬車(唾液腺の刺激)のマッサージも指導した。