五十肩／鍼灸治療レポート28

女性　50代　
症状：右肩の痛み、右肩の運動制限

現病歴

来院される約2ヶ月前から右肩に痛みが出始めた。病院で五十肩と診断されリハビリも通っていたが改善せず、かえって痛みが増してしまった。常に痛みがあり特に夜の痛みで何回も起きてしまう。
生活に支障が出てしまい辛いのでなんとかしてほしいと、セルリアンタワー院に来院。インターネットで「五十肩鍼」で検索して、症例レポートを見てここなら治るかもしれないと期待をもって来院された。

鑑別診断

病院でのレントゲンでは異常はなく、痺れなどの神経症状と脊椎疾患の既往現病歴なし。
患部に腫れや熱感などの炎症所見もなし。表面に炎症が見られないが、痛みの質から深部にまだ炎症が起こっている可能性が高い。安静時痛・夜間痛・動作時痛（肩関節屈曲・外転・外旋）があり、結髪・結帯動作が特に辛い。肩の前面はズキズキとして痛みがあり、後面や腕は常に重だるい感じがある。
内臓の異常はないが夜間痛があり夜何回も起きてしまうので、ストレスがかなり溜まっていることがうかがえる。上記から肩関節周囲炎（五十肩）の炎症期から拘縮期への移行時期と判断した。

治療法

肩関節周囲の抗炎症と筋緊張改善を目的に伏臥位で天柱（てんちゅう）、膏肓（こうこう）、天宗（てんそう）への指圧と鍼でアプローチを。右上側臥位で鎮痛と関節の可動域改善・肘のアプローチのため、翳風（えいふう）、曲池（きょくち）、合谷（ごうこく）への刺激と痛みが出ない範囲での整体を行った。
仰臥位でストレスに関係する内臓と頭部へのアプローチをして、最後に座位で肩関節周りの指圧と整体を行った。
治療後にペインフルアークが10→5になり、肩関節の可動域も改善し、施術後の着替えの際にとても楽になったと喜ばれていた。