女性 40代 会社員
症状:左股関節の痛み
現病歴
2023年2月頃から階段昇降時、左股関節に痛みが出現するようになった。
これといった原因は思い当たらないが、趣味でタップダンスをしており。その際にも時々痛みが出ることがある。そのため今はタップダンスができない状況で、早く治して復帰したいと話された。
今まで腰痛治療で何度も通われていた六本木ヒルズ院に来院。
来院前に整形外科で変形性股関節症と診断されたとのこと。
鑑別診断
熱感、腫脹、発赤はみられない。
基本的には、立位股関節屈曲時に鼠径部付近や臀部外側に痛みが出現。
パトリックテスト陰性とニュートンテスト陰性。トーマステスト、オーバーテストで軽度陽性。
このことから、腸腰筋・大腿筋膜張筋の緊張によるものが考えられる。また股関節外旋・外転で痛みが顕著。
治療法
鎮痛物質の促進のため、まずは伏臥位で瘂門(あもん)、天柱(てんちゅう)、風池(ふうち)、上大椎(かみだいつい)に単刺。その後、膏肓(こうこう)に単刺した。
股関節外旋・外旋、腰部の反りが強いため、仙骨部分と臀部のツボ、次髎(じりょう)、中髎(ちゅうりょう)、環跳(かんちょう)と下肢の風市(ふうし)、足三里(あしさんり)にも刺鍼を。側臥位では大腿筋膜張筋や腸脛靱帯の緊張が見られたので、環跳と風市へ置鍼。
置鍼後に関節周りの筋肉・靭帯にアプローチするため整体を行ったところ、施術後、股関節屈曲時の痛みが軽減した。
生活指導
一度の治療で痛みが軽減したが、股関節周囲、腰部の筋緊張は強い状態なので、セルフケアとして股関節外旋筋に対してのストレッチを指導した。
次回来院時までに痛みが出た場合、どのような状況で痛みが出始めたか共有していただきたいとお伝えし、予後など確認しながら、来院頻度は1週間後を提案した。