45歳 主婦
症状:下肢の浮腫み
現病歴
家事の立ち仕事などによって、常に下肢が浮腫み、だるく感じるようになった。最近では、とくに夕方になると、その傾向は顕著。
また、静脈瘤もひどくなったため、これ以上悪化しないように治療したいと、知人の紹介で来院された。
鑑別診断
一目でわかるほど下肢がむくんでいて、下腿部の骨の周囲を押圧すると、凹みが残った。ふくらはぎを刺激することもなく運動不足の状態が続いているとのことだったので、ふくらはぎのポンプ作用が働かず、重力と血行不良による浮腫みと判断した。
治療法
中枢神経のバランスをとるため、伏臥位で頚部のツボを刺激したあと、下肢の血流改善のため腰部、下腿部のツボに刺鍼を。その後、指圧マッサージ。ホルモンバランスの調整にも有効なツボへもアプローチをした。
最後に、仰向けで腹部を中心に指圧マッサージをして、水分(すいぶん)、天枢(てんすう)、関元(かんげん)に刺鍼。その後、お灸をした。お灸を併用した鍼治療を1週間に2回続けたところ、1ヶ月でかなり症状は改善され、下肢の筋力強化の運動を行ってもらいながら3ヶ月で静脈瘤も改善した。