女性 40代 心理カウンセラー
症状:首肩こり
現病歴
慢性的に首肩こりの症状を感じており、過去に寝違えやぎっくり腰、コロナ罹患などの既往歴がある。
首肩こりで仕事のパフォーマンスが落ちている感覚があるため、なんとかしたいと話された。近くの鍼灸院をホームページで探していて、少ない本数での鍼治療に魅力を感じハリアップに来院された。
鍼治療の経験はあるが、一年前に頭痛が残るほど、たくさん鍼で刺激を入れられ、少し鍼に対する抵抗感も感じている。首肩こりは7年前に寝違えを起こした際に、近くのリラクゼーションで患部をローラーで強く刺激され、それ以来、首肩こりを感じるようになった。
また、最近は在宅でのパソコン作業が多く、いつもより首肩こりを感じやすくなっている。生活習慣もとても乱れており、朝になるまで起きていたり、不規則な生活を送っている。
患者本人の中でも変えようと思っているが、なかなか行動に移せず睡眠時間もあまり確保できず、質も悪い自覚があるそう。仕事上ストレスも感じやすく、慢性的に便秘も感じている。
鑑別診断
円背で僧帽筋や胸鎖乳突筋など頚部・肩部の筋緊張が強い状態。頚部・肩部の可動域は特に異常はみられなかった。
内臓や自律神経症状として、睡眠の質の低下や便秘の自覚あり。
上記のことから、自律神経の乱れや長時間のパソコン作業で、常に首肩こりを感じやすい状態が身体に定着し、現在の症状に至っていると考えた。
治療法
問診の中で鍼治療に対する抵抗感を話されたので、鍼の刺激量は確認しながら慎重に進めた。
頚部・肩部や肩甲骨周囲の筋緊張緩和の目的で、完骨(かんこつ)・風池(ふうち)・天柱(てんちゅう)・上大椎(かみだいつい)・膏肓(こうこう)などのツボや筋緊張の強かった筋肉に対して、マッサージと鍼を行った。筋緊張緩和や自律神経調整の目的で上大椎、膏肓に置鍼を。置鍼後、「体がスッキリする。」と仰っていた。
その後、さらなる自律神経調整のため、腹部のマッサージと鍼、頭部のマッサージを行った。
治療後は、顔色がすっきりされた感じがみられ、「憑き物が取れた感じがする。」とのこと。症状も来院時と比べ半減していた。
ふだんから首肩こりやストレスを受けやすいお仕事をされていたり、生活習慣も不規則になりがちで、身体の緊張が強い状態だったので、最初の治療は3回間隔を詰めて行うこと。
身体に良い状態を定着させていくことで一番悩まれている仕事のパフォーマンスを改善でき、さらに生活の質も高くなることを伝えた。提案後、患者も治療にとても意欲的な様子が伺えた。