症状:側頭部の痛み
現病歴
海外出張から戻ってしばらく後頭部から側頭部にかけて痛みを感じるようになった。仕事が忙しく、睡眠時間が1日3~4時間と短くて疲労感もある。
仕事では会議が多く、仕事終了時に特に頭痛を感じるようになり、頭痛の軽減と全身の疲労回復を目的に来院された。
鑑別診断
頭痛は両側に出ており、全体的に首肩の筋肉、僧帽筋、胸鎖乳突筋、肩甲挙筋に緊張が強く、めまいや吐き気はない。動作痛もない。
腹部に緊張があり、左右の天枢(てんすう)、肝・肺の反応点を押すと少し痛みを伴う様子。
首肩の筋緊張の強さと、両側性に痛みが出ていることから緊張型頭痛と判断した。
治療法
うつ伏せで首肩の緊張緩和を目的に風池(ふうち)、上大椎(かみだいつい)に鍼による治療を行い、自律神経にも関係する背中・お腹、手足のツボにも刺激をする。
局所の鍼治療後は、全身の緊張緩和を目的にマッサージ整体も併用して行う。
お腹の圧痛消失を確認後、神経の鎮静、自律神経の調整を目的に顔面部・頭部にも鍼による治療を行い、頭痛、目の疲れの消失を確認。
治療後は、頭痛、肩のこり感はなくなり、呼吸が深くなったと話してくださった。